死んだ子の年を数える

8歳のころから死にたい、15歳からひきこもり、現在30年経過。

8050問題の本質は不自然に生き残っている者が存在すること。

 8050問題は、80歳前後の親の年金などの金で暮らす50歳前後の非正規などや無職、無能なひきこもりが、親が子どもを助けられなくなったあとどうするか、という問題だ。

 親がひきこもりを支えきれなくなったとき、社会や国はどのようにすべきかということについてはいろいろと意見があるが、大きく分けると2つになる。ひとつは社会や国が早いうちに対策をしなければならないというもの、もうひとつは問題の中にいる人たちに原因があるのだからせめて迷惑をかけるな、というものだ。

 特に後者は、ひきこもることができなかった環境にあった者たちの中で特に根強い。

 私はこの意見の説得力に勝るものはないと思っている。もし、彼らが同様にひきこもったらどうなるか。親は助けないし助けられない。なにもしなければ、そのまま朽ちて死ぬだけである。

 仕事や勉強から逃げたり、うまく対処できなかった、助けを求められなかったということは、だれにでもありうること。そのときに社会や親に甘えて生きていた者を助けるべきか。

 親に甘やかす力がなければ、飢えたり孤独に耐えられなくなり、社会に出ざるをえない状態になる、歯を食いしばって苦しんで社会に出て働く。人間は強い。生きようとする力がとても強い。だから、精神が弱かったり発達障害などでハンディを負ったとしても、ちゃんと社会活動である仕事と納税をしている。

 自己責任とは言い切れないほど弱い人がいたら、必ず周りは助けてくれる。日本人はとても優しい。この国は福祉が行き届いき、お節介といえるぐらい他人を助けたい人に溢れたとてつもなく美しい国ということはある有名な人がきちんと証明している。

 一生懸命やったうえで、どうしてもそれができなければ、誰かが助けてくれる。社会福祉が助けてくれる。自助、共助、公助、そして絆、4重のセーフティネット。こんなに素晴らしい社会はない。

 本来、8050問題などは発生しない。親が豊かではなければ、親子もろども福祉の世話になるか、死ぬからだ。福祉で助けなくてはならないほどの人はそれほどいない。それほど弱っている人を放置すれば、普通は衰弱死や餓死をしてしまう。自殺なんてよほど異常な状態でないとできない。ましてや親の金でのうのうと生きているような甘ったれに自殺なんて絶対にできない。

 つまり、8050問題の本質は、本来存在しない異質なゴミが発生していることで、発生させたのはゴミになる原因を生産した親とそれに甘えた子だ。発生してしまったものは仕方がないが、その処理については、発生した原因にじゅうぶん注意して議論をすることが重要だ。

2021年12月22日追記

マイケルサンデル教授の実力も運のうち、と、その他の解説ユーチューブ動画を見ているとすこしずれているような感覚がしてきた。